【シリア内戦から10年】 国連事務総長 「世界は10年間、シリアで流された血を見てきた」

国連のアントニオ・グテーレス事務総長が、世界は10年間、シリアの崩壊と流された血を見てきたと述べた。

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【シリア内戦から10年】 国連事務総長 「世界は10年間、シリアで流された血を見てきた」

 


 

シリアで内戦が始まった2011年3月15日から10年を迎えるにあたり、記者会見をした国連のグテーレス事務総長は、10年前の平和的なデモが暴力で押さえつけられたことはシリアに恐ろしい内戦をもたらしたと述べた。

 

シリアでの危機は今ではマスコミで取り上げられることもなくなったが、シリアで悪夢は続いていると指摘したグテーレス事務総長は、「何十万ものシリア人が死亡した。数百万人が住処を追われた。数えきれないほど多くの人々が拘束され拷問を受けている。貧困の中で暮らしている」と述べた。

 

世界は10年間、シリアの崩壊と流された血を見てきたと振り返ったグテーレス事務総長は、「シリアでの崩壊の規模を完全に把握することは不可能であり、シリアの国民は今世紀最大の罪のひとつの犠牲となった。起こった残虐行為の規模には心を揺さぶられる。シリアで持続可能な平和のために責任者の罪が問われなければならない」と述べた。

 

シリアの子どもたちの半数が内戦のない日を見たことがないことに言及したグテーレス事務総長は、シリアの国民の約6割が今年(2021年)、飢えの危機に直面していると指摘した。

 

国連安全保障理事会に和解の呼びかけをしたグテーレス事務総長は、シリアでの危機を政治的に解決させるためには憲法委員会で具体的な進展が必要であり、アサド体制派の代表者らが憲法の話し合いを始めなければならないと述べた。

 

国際社会間の意見の相違も強い外交と対話により取り除くことが必要だと指摘したグテーレス事務総長は、「失敗はシリアの人々をさらなる絶望に陥れることになる。これを許すことはできない」と述べた。

 

 

 

(2021年3月11日 木曜日)

 

 

 



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