EU、「ギリシャが難民を押し戻したというすべての疑惑の調査が必要」
欧州委員会内務担当のイルヴァ・ヨハンソン氏が、ギリシャが難民を「押し戻した」というすべての疑惑を調査する必要があり、こうした行為は禁止されていると述べた。
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ヨハンソン氏は、欧州議会の市民的自由・司法・内務委員会(LIBE)に向けて演説し、欧州委員会は加盟国による違法行為の捜査を行う権限を有していないと指摘しつつ、
「ギリシャが国境で難民を押し戻し、違法行為をしているという報告書は数多くある。難民の押し戻しはEU法に違反している。欧州の国境を、理念に違反して守ることはできない」と話した。
ヨハンソン氏は、欧州対外国境管理協力機関(フロンテクス)は国境で重要な役割を担っていると強調しつつも、人権侵害を監視するために新たなメカニズムが必要であると指摘した。
ヨハンソン氏は、
「ギリシャ当局に、すべての違法行為を注視し、必要な捜査を行うよう、要請する。全員に難民の権利を付与することはできないかもしれないが、全員に対して我々の理念に適したふるまいをしなければならない」と語った。
一方、欧州議会における様々な政党で発言権を持つ多くの議員が、難民に対するギリシャの態度は容認され得るものではなく、これに深い懸念を抱いており、欧州委員会は行動を起こすべきであると主張している。
(2020年7月7日)