トルコ人の医者が見た、日本の「桜」と「隔離」と「新型コロナ」

新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るうさなか、日本から帰国したトルコ人の医者が、日本で見た新型コロナウイルス事情と帰国の際のできごとについて語った。

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トルコ人の医者が見た、日本の「桜」と「隔離」と「新型コロナ」


 

 

エスラー・カヤさんは、心臓病学が専門の医者で、2年前に、日本政府(文部科学省)の奨学金制度を利用して、日本(にほん)に留学した。

 

日本での留学期間を終えたカヤさんは、3月末にトルコに帰国し、そのまま隔離生活に入った。

 

14日間の隔離生活を終えたカヤさんは、現在、アイドゥン・ディディム病院で医師として働いている。

 

そんなカヤさんが、トルコの新聞『ミリエット』に、日本で見た新型コロナウイルス事情と帰国の際のできごとについて語った。

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

桜と共に緩んだ「社会隔離」

 

日本人はウイルス感染拡大防止のための社会隔離を非常にうまくやっていました。

 

日本はもともと、普段でも病気のときには他人にうつさないようにマスクをする社会です。

そして、互いにずっと接触し合う人たちでもありません。

わたしたちのように、握手したり、キスをしたり、抱き合ったりする習慣がありません。

 

外出自粛が呼びかけられたとき、人々は本当に家の中にいました。

 

巨大都市東京(とうきょう)は、道や公園や観光地から人がいなくなったのをこの目で見ました。

 

これにより、ウイルスはコントロールされました。

 

 

でも、暖かくなって桜の花が咲き出したら、人々は気が緩んでルールを守らなくなりました。

公園に人が押し寄せたので、今では感染者の数が増え始めました。

社会隔離がいかに大切かということがわかりました

 

 

 

 

 

 

最後の飛行機で帰国

 

トルコでウイルスが短時間のうちに急速な勢いで広がりだしたので、日本からトルコへのフライトが延期になったり、中止になったりしました。

 

わたしが乗る飛行機は3回変更になりました。そして、日本を離陸する最後の飛行機で帰国することができました。

 

成田空港(なりたくうこう)も、イスタンブール空港も、ゴーストタウンのようでした。

 

ウイルスが世界にどのように影響を与えているかは、空港が空っぽになった様子から、劇的に見ることができます。

 

トルコに戻る飛行機の中では、皆どこかピリピリしていました。話す話題は唯一、新型コロナウイルスだけでした。

皆マスクをして、手の消毒液を持っていました。ラテックスの使い捨ての手袋を持っている人もいました。

皆本当に怯えているのが見て取れました。

SF映画のようでした。

 

一番おもしろかったのは、トルコ人が相手に触れないで挨拶することを学んだということでした。

 

 

 

家にいよう、安全でいよう

 

人混みの中に入った瞬間、いつも「わたしがウイルスを持っていたら、他の人にうつさないようにしよう」という意識でマスクをしました。

 

イズミルに着いたとき、家族が迎えに来てくれましたが、互いに全く触れることなく、再会を喜び合いました。

 

トルコの外から混雑する飛行機に乗って来ました。

家族、好きな人たち、同僚にとって、自分が危険な存在となる可能性があるので、14日間、たった1人で隔離生活を送りました。

 

ここで一番大切なのは、他人に感染させるのを防ぐという意識です。

 

楽しみのために外に出ないでください。可能なら、一歩も外に出ないでください。

家にいて、安全でいてください。

 

 

 

 

 

 

(2020年4月14日 火曜日)

 

 

 



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