「エコ・ポリティクス」 第49回

G20サミット

「エコ・ポリティクス」 第49回

ユルドゥルム・ベヤジット大学政治学部経済学科エルダル・タナス・カラギョル教授著

 

11月30日と12月1日にアルゼンチンの首都ブエノスアイレスでG20サミットが開催されました。G20、つまりグループ20というこのプラットフォームは、経済協力を増やし、先進国と途上国双方を一同に会させ、世界経済をめぐる決議が採択されることで重要です。G20の加盟国は、アメリカ、カナダ、フランス、イギリス、ドイツ、韓国、イタリア、日本、オーストラリア、欧州委員会、トルコ、インドネシア、インド、アルゼンチン、ブラジル、メキシコ、サウジアラビア、中国、ロシア、南アフリカです。

この国々のほか、一部の重要な国際機関もこのプラットフォームに加わっています。例えば今回のG20サミットで注目された世界貿易機関(WTO)、国際通貨基金(IMF)、国際労働機関(ILO)、世界銀行などの国際機関がG20サミットに加盟しています。

G20のイニシアチブはなぜ重要なのでしょうか?G20諸国は、世界で生産される物やサービスの金融的価値の85パーセントと世界貿易の75パーセントを占めています。また、世界人口の3分の1がこの国々に暮らしています。G20が採択する決議は、経済から政治的・社会的生活、教育、技術まであらゆる分野で私たちの生活に影響しています。1999年に設立されたこのプラットフォームの物語は、アジア諸国で起こった経済危機によりスタートしました。2008年までは中央銀行の会長や財務大臣が集うプラットフォームでしたが、2008年以降は首脳レベルで会議が行われています。

G20のイニシアチブでは世界の経済大国だけではなく、途上国の経済も発言権を持つことが、この会議の重要性を上げています。なので、G20サミットはトルコなどの途上国が国際的なプラットフォームで声を伝えることができるという観点から極めて重要です。

例年どおり、今年も会議の後に最終宣言が公表されました。この最終宣言で重視されたテーマは、WTOがもはや機能不全に陥ったということでした。なぜなら、WTOは世界貿易の動きに適応しなければならず、破壊的な混乱を引き起こすことなく常識的な形でこのプロセスを維持しなければならないからです。WTOについて提案されたこの改革は、本来これまで頻繁に議論されてきた貿易戦争の結果でもあります。本来、会議で話し合われることがなかったとはいえ、アメリカが引き起こした世界貿易の縮小が経済成長に悪影響を及ぼしたことは紛れもない事実です。

最終宣言で、未来に向けた協力、開発に向けたインフラ、持続可能な食糧戦略、男女平等などのテーマが包括的に話し合われたことが伝えられました。また、人間中心の包括的で先進的な、公平で持続可能な開発の土台構築に向けて和解が成立しました。

社会的対話が重視され、あらゆる雇用条件での労働待遇の改善、人間的な労働、職業訓練、経験による成長を奨励する、包括的で公平な、持続可能な未来の構築などの問題が強調されました。そのほか、変化する技術に適応するために特に女性と子どもに向けた技術への適応計画の実施も非常に注意を引きます。女性と子どものデジタル技能に対する能力の発展や、STEM(科学・技術・工学・数学)教育、また最新技術セクターへの参加を増やすことを奨励するということも、会議で言及された重要なテーマの1つでした。

別の重要なテーマは、パリ協定においてアメリカ以外の国々の意見が一致したことでした。特に、環境を保護し、あらゆるエネルギー資源を最も有益に利用するということも述べられました。そして最後に言及された重要なテーマの1つは、難民問題でした。最終宣言で、難民の人道・社会・政治・経済的状況により世界的な問題が起こっており、この件で増える人道的な需要に応えるために、ともに行動することの重要性が強調されました。

また、2019年のG20サミットが日本、2020年はサウジアラビアで開催されることが決まりました。



注目ニュース