「エコ・ポリティクス」 第48回

諸国の所得グループ分布とトルコ

「エコ・ポリティクス」 第48回

ユルドゥルム・ベヤジット大学政治学部経済学科エルダル・タナス・カラギョル教授著

 

世界銀行が諸国の所得グループによって特定の階層分けを行った結果、低所得、中低所得、中高所得、高所得の4グループにおける国別の階層がわかりました。この階層分けは、諸国の1人当たりの国民所得数値を考慮しつつ行われており、それにより各国が特定の所得グループに分けられています。諸国は長年属している所得グループに留まることもあれば、所得グループ間を移動することもあります。この移動はしばしば、1人当たりの所得の増加によりその所得グループが向上することで起こるのと同様、しばしば1人当たりの所得の減少により所得グループが低下することでも起こり得ます。もちろん、諸国の最終目標は、1人当たりの所得を増やし、所得グループを向上させることであるため、経済の繁栄に尽力しています。トルコも、中高所得グループから高所得グループの経済の仲間入りをするために、特にここ数年間で大きく前進しました。トルコ経済が今あるポジションからさらに1歩進むために、今後実現される政策の適用が、極めて重要になってきます。

世界銀行が行った諸国の所得グループ分けにおいて、すべての国のグループに向けて定められた1人当たりの所得の上限があります。それによると、1人当たりの所得が995ドル以下の国々は低所得グループとなり、996-3895ドルの国々は中低所得グループとなります。1人当たりの所得が3896-12055ドルの国々は中高所得グループで、12055ドル以上の国々は高所得層グループとなります。

本来、この階層分けにおいて最も注意を引くグループは、995ドルや12055ドルといった極めて大きな幅がある中所得グループであることが見受けられます。そのため、中所得グループもその中で中低所得グループと中高所得グループの2グループに分かれます。

中所得グループがこれほど大きな幅に及んでいることで、諸国は長年中所得グループから抜け出せず、中所得の罠という構造に入り込んでしまっています。諸国は特定の所得に到達した後に、その段階に留まってしまっています。このことは実際、経済の停滞をももたらします。

中所得の罠から抜け出すためには、経済の変革、つまり構造改革が必要です。諸国の現在のこの停滞を解決する方法は、新たなシステム上に築かれた新たな経済路線を辿ることです。なぜなら、今日まで経済において講じられてきた戦略や政策によって到達する最適な規模はこの点にあるからです。この点の後に12055ドルの上の所得に到達しようとする諸国は、今日まで適用してきた経済政策のほか、先進国の経済サイクルを自国で実現できるようにするための方法を模索しなければなりません。

トルコ経済は10930ドルの1人当たりの所得により、中高所得グループに入っています。つまり、トルコが現在いる地点は、高所得グループに移動するために非常に重要です。現在最も重要なことは、その移動が最も健全に実現されるために必要な改革が一刻も早く実施されることです。

事実、9月に発表された、トルコ経済の向こう3年間のロードマップを表す新経済プログラムによりこの改革の主だった路線が明らかにされています。生産構造の変化、付加価値製品生産の増加、持続可能な経済成長構造を築く目標により明らかにされているこのプログラムは、トルコ経済を高所得グループ諸国の経済に仲間入りさせるためのテコとなります。



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