「エコ・ポリティクス」 第47回

トルコのエネルギー貿易中心地化におけるトルコストリームの役割

「エコ・ポリティクス」 第47回

ユルドゥルム・ベヤジット大学政治学部経済学科エルダル・タナス・カラギョル教授著

 

2019年に稼動開始するトルコストリーム・プロジェクトの海中部分の完成を記念して、イスタンブールでレジェプ・ターイプ・エルドアン大統領とロシアのウラジーミル・プーチン大統領の出席により、式典が行われました。ロシアの天然ガスを黒海を経由してトルコに、そこからヨーロッパに輸送するトルコストリーム・プロジェクトの海中部分が完成したことにより開かれたこの式典で、両国間の過去から現在に至る経済関係とエネルギー分野における協力の軌跡が、今後に向けた検討の材料となりました。トルコストリームは、ロシアとウクライナの間で起こった政治的・経済的問題の結果、ロシアからトルコにヨーロッパを通じて伸びる西側ラインが撤廃されたことを受けて議題となり、地域のエネルギー貿易における方向転換を生んだ極めて重要なプロジェクトです。年間315億立方メートルの天然ガスの容量を持ち、ロシアの天然ガスをトルコに届けるこのプロジェクトが地域のエネルギー貿易に異なる視点をもたらすことが確実に見えます。

トルコが世界の重要なエネルギー需要・供給地点の1つであることにより、地域的な位置からしてその戦略的な地位が日に日に高まっています。諸国は、日に日に高まるエネルギー需要に対し、代替的なエネルギー輸送ルートを開発する必要性を感じています。その点でエネルギー供給の安全問題が重要であればあるほど、需要の確保も同様に重要になってきます。なので、諸国が資源輸送における安全な需要地点となるためには経路が安全であることもまた重要です。

その内容で、2014年にロシア・ウクライナの間で大きく頭をもたげた危機を受けて、ヨーロッパへの天然ガス輸送においてトルコの経路を用いることが計画され、ロシアからトルコにヨーロッパを経由して届いていた西側ラインの代わりにトルコを経由してヨーロッパに届くトルコストリーム・プロジェクトの実施が計画されました。このラインが西側ラインに取って代わることになります。このプロジェクトは、トルコがエネルギーの供給の安全について地域でどれほど大きな重要性を持っているかを示すものです。

今日、トルコストリーム天然ガスパイプラインは、トルコの陸の部分に達しています。トルコのクルクラレリ県クユキョイ町に上がるパイプラインの陸における建設の完成により、2019年に天然ガスの供給が始まると予定されています。

このパイプラインは、315億立方メートルの天然ガスの容量を持っていることで、トルコとヨーロッパ両方の天然ガスの需要を満たすという重要な役割を担います。現在、プロジェクトは2本のラインにより進んでいます。そのうち1本はトルコへの天然ガス供給、もう1本はヨーロッパへの供給を行います。

このプロジェクトはそのキャパシティによりトルコの天然ガス需要を満たす重要なポジションにあります。特にマルマラ地方が高い産業生産量に対し必要としている天然ガス資源は、このラインのおかげで供給されます。

エネルギー供給の安全となると、供給国も需要国も様々な戦略を練り、それを実行していることは明らかです。しかし、トルコとロシアがエネルギー分野でも経済分野でも、長年にわたり安定した関係を進展させていることも明白です。

このことで、日に日にエネルギー輸送において新たな協力が開発され、貿易額において高い目標が掲げられていることがはっきりとわかります。今後、ロシアとの貿易額を1000億ドルにすることは、最大の期待の1つです。また、建設が続き、トルコ初の原子力発電所となるアックユ原子力発電所におけるロシアとの協力も強調しておきます。

結論として、今日建設が続き、重要な段階に達したトルコストリーム天然ガスパイプラインにより、トルコはエネルギー貿易における中心地となる目標に向けて着実に進んでおり、地域のエネルギーバランスの最大の主体の1つであり続けています。



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