「エコ・ポリティクス」 第45回

対イラン制裁の第2弾

「エコ・ポリティクス」 第45回

ユルドゥルム・ベヤジット大学政治学部経済学科エルダル・タナス・カラギョル教授著

 

アメリカによる対イラン制裁が、今週の頭に再開されました。2015年に締結された核合意により、国際舞台でイランに科されていた禁輸が解消されていました。この合意の土台には、イランの核活動を制限する代わりに国際舞台でのイランの禁輸を解消する決定がありました。しかし、トランプ政権はこの禁輸を再開するために、まず8月に一連の制裁を発動させ、今、制裁の第2弾を実行しています。この決定はイラン経済が世界経済と一体化することを大きく妨害すると同時に、イランが対外貿易を行う国々や製品の種類まで、イランが国内外の市場で一定の制限内に引き止められることに繋がります。一方、イランがそのエネルギー資源により地域と世界のエネルギー市場を占めている領域があり、エネルギー貿易を行う国々があります。では、この制裁はこの国々にどう影響するでしょうか?トルコも含む8か国の制裁からの除外は、国際社会でどう受け止められたのでしょうか?

対イラン制裁の再開の基本の理由は、トランプ政権が、核合意がイランの地域における核活動を抑止していないと考えたことにあります。この合意でアメリカ以外の国々、つまり中国、ロシア、イギリス、ドイツは、合意の続行を望む姿勢を取っていたと言うべきです。

もちろん、政治的な意味でこれらの国々はこのような姿勢を取ったものの、国際企業がそれと並行した姿勢を見せてはいないと言わなければなりません。禁輸の決定を受けて、合意を支持する国々のイラン市場における大手企業が次々に撤退する決定を下しました。このことは、国際舞台でのイランに対する認識が、外交面と民間セクターとでは相互に異なっているという事実を示しました。

制裁の第1弾が発動された8月7日について説明します。この日発動された制裁は、イラン政府による米ドル購入、金による取り引きを禁止し、現地通貨による貿易を妨害するものでした。イラン経済の外国市場との繋がりが次々に断たれました。

今、制裁の第2弾が発動されています。今回の制裁では、イラン経済の戦略的セクターであるエネルギー分野においてより包括的な制限が科されていると言えます。一方、金融および海上輸送セクターもこの制裁の内容に含まれています。

世界最大の石油および天然ガス備蓄を抱えるイランがエネルギーセクターでこれほどの制裁を科されると、まず地域的なエネルギー政策の道筋が影響を受けます。それに続いて、国際エネルギー市場においても制裁の影響が感じられるであろうことが明らかです。

石油収益がイラン経済を占める領域は極めて広いです。さらに、はっきり言うと、イラン経済は石油収益に依存している国だと言えます。その点でイラン経済の急所であるエネルギー分野の制限は、資本の流れを一定の割合で停滞させます。

では、アメリカによる対イラン制裁の背後にある主要な要素は何でしょうか?まず、イランがその石油と天然ガス備蓄をエネルギーへの大きな需要がある場所に供給すれば、地域の大国となるポテンシャルを持っています。イランが手にするであろうこの力が核活動と合体したときを考えれば、アメリカとその同盟国にとって脅威となります。

一方、イランが管理するホルムズ海峡が世界の石油の30パーセント近くを輸送する地域であることは、これもイランに対し国際社会が取った姿勢の背後にある重要な要素です。

最後に、11月5日月曜日に発表された、制裁から除外される国々の中にトルコもいることは、極めて妥当な決定であると言えます。イランと106億ドル相当(約1兆1997億円)の貿易を行っているトルコのエネルギー政策の道筋も、トルコが地域的なエネルギー供給の安全の面により制裁から除外されたことも、前向きな認識を生んだと言うべきです。



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