「エコ・ポリティクス」 第35回

貿易戦争の波と世界経済の方向模索

「エコ・ポリティクス」 第35回

ユルドゥルム・ベヤジット大学政治学部経済学科エルダル・タナス・カラギョル教授著

 

世界経済は、貿易戦争とアメリカの制裁の陰で非常に動的な時期に至っています。世界経済における現在の緊張、そしてアメリカがドルをめぐって獲得した経済力を政治の道具として利用する戦略が続いていることが見られます。アメリカの目的がこのような態度を示すことによりヘゲモニーを優位に維持することである一方、制裁を受けた諸国がそれに反発したことで見られるのは、世界経済の主体がアメリカのヘゲモニーに対し団結し、戦略的パートナーシップを築く備えをしていることです。

トルコをはじめ、国際社会の主体がこの過程をどう方向付けるかが、極めて重要な問題です。なぜなら世界的に蔓延している不透明性が貿易をめぐる緊張とともに存在していることは、諸国にとっても国際投資家にとっても、その方向付けにとっての大きな障壁だからです。

国際経済において緊張が高まっている今のこの時期に、トルコもアメリカの経済制裁を受けた国となりました。アメリカがトルコからの輸入品である鉄鋼とアルミニウムへの関税を2倍に引き上げると決定したことは、貿易戦争の波がトルコにも押し寄せるよう望まれていることを明らかに示しています。

一方、ドルが急騰し、この状況の経済指標の視点からの発表が一切ないことは、アメリカがトルコに対し金融分野でも経済戦争を行おうとしていることを示しています。もちろん、トルコはこれらすべての制裁に対し戦略的地位と強力なマクロ経済の指標により、まず地域で、次いで国際社会で協力活動や対話を発展させるよう務め、この過程で経済の崩壊を最小限に引き下げるために尽力しています。

地域の大国の1つ、ロシアについて話すとすれば、ここで二国関係を深めるために最近重要な取り組みが行われていることが注意を引きます。ロシアはまた、今日アメリカの制裁を受けている国としてトルコと深いパートナーシップを築いています。今日のロシア経済の課題は、制裁による経済への影響力を振り払い、ルーブルの価値が下落しないよう取り組みを行うことです。つまり、両国とも、世界経済においてアメリカが起こした問題に対し、解決を模索しているのです。このめぐり合わせの中で、二国関係において極めて重大なポジションにある貿易と金融において行われる取り組みこそが非常に重要です。なので、今後貿易量の引き上げや金融分野でのパートナーシップのもとに、建設的で持続可能な対策が講じられる必要があります。

同様に、アメリカが制裁を科した別の国であるイランも、経済が危機に瀕していることが言えます。アメリカはイランとの核合意を一方的に破棄した後、合意の当事者である他の国々にも、同じ姿勢を取るよう期待しましたが、そうはいきませんでした。この内容でどれほどヨーロッパ諸国から政治的に期待された反応が起こらなかったとしても、民間部門がイラン市場から一定の割合で撤退したことが見られました。

最終的に、これらの制裁はヨーロッパにも打撃を与える可能性があります。なぜならトルコとロシアのようなヨーロッパと緊密な貿易関係があり、さらには統合的な構造を持つ国の経済において何らかの問題が起これば、ヨーロッパ経済もその影響を免れないからです。そのため、今後ヨーロッパ諸国とも緊密な関係が築かれるであろうことは、いたって合理的な状況です。

最後に、9月7日にイランの首都テヘランにおいて、ロシア、イラン、トルコの間で開かれる会議で、アスタナ・プロセスとシリア危機についての会談のほか、貿易戦争や経済制裁についても話し合いが行われることが見込まれています。制裁を受けているこの三か国が発展させる戦略は、おそらく経済において新たな秩序の模索への出口ともなるでしょう。



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