「トルコ外交政策へのまなざし」 第32回

47年目を迎えたトルコ・中国関係

「トルコ外交政策へのまなざし」 第32回

アタテュルク大学国際関係学部ジェミル・ドアチ・イペク博士著

 

先日、トルコと中国の国交樹立から47年が経ちました。私たちも今回、47年目を迎えたトルコ・中国関係について分析します。

トルコと中国の国交は1971年に樹立されました。二国間の協力活動は両国の外部に開かれるようになり、経済的・政治的に発展した1980年代から活発になりました。

2010年にトルコと中国の間で戦略的協力協定が締結されました。2010年に「戦略的協力関係」のレベルに上がった関係は、ここ最近相互の上級訪問の貢献もあって、急速に発展しています。しかし、関係が戦略的計画の中で発展しているとは言えません。トルコと中国の間で高まる経済関係は、トルコの経済に良い影響を与えています。しかし、中国に対するトルコの対外貿易赤字が年々増えているのです。トルコは、2016年に中国から254億ドルの輸入、中国には24億ドルの輸出を行いました。この状況は持続可能ではありません。トルコ・中国の経済関係が強化し持続可能になるために、中国からトルコに行われる直接投資が増える必要があります。その関係で、2017年にトルコのエルドアン大統領と、同行した代表団の公式会談の際に、トルコと中国の企業は共同技術開発に向けた協定を締結しました。

ここ数年、二国の間では頻繁に行き来があります。中国とトルコの政治家は、お互いをしょっちゅう訪問しています。エルドアン大統領は2017年5月に中国で開かれた「一帯一路」会議に出席しました。トルコのメヴリュト・チャウショール外務大臣は、2017年8月上旬にASEAN会議のすぐ前に中国を訪問しました。これも先日、エルドアン大統領は、「イスラム協力機構会議議長」による特別賓客として第10回BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)会議に出席しました。エルドアン大統領は、南アフリカで開かれたこの会議の際に、中国のシー・ジンピン(習近平)国家主席と特別会談もしました。

今日、トルコは外交政策における選択肢を増やすことを望んでいます。この点で、トルコの指導者たちは中国との関係発展をとても重要視しています。中国の指導者たちもトルコを中東の勢力の中心、また「一帯一路」プロジェクトの関係でキーとなる国とみなしています。トルコ当局は、トルコの「中央回廊」の取り組みと中国の「一帯一路」プロジェクトが完全に調和すると述べています。なぜなら両国とも古のシルクロードの活性化を目指しているからです。トルコは中国のヨーロッパ市場へのアクセス経路上に位置しています。トルコが中国市場とヨーロッパ市場を相互に繋げる世界的サプライチェーンの結び目となれば、トルコには大きな利益がもたらされます。

中国は、トルコにとってドイツの次に世界で2番目、極東では最大の貿易相手です。中国は、2016年にトルコが輸出を行った国の中で19位であり、トルコが輸入を行った国の中では1位です。もちろんここで二国間の輸出入の不均衡も見られます。近い将来この状況が直れば二国関係はさらに発展するでしょう。

今後、中国がさらに自信を持って確固たる外交政策を行うであろうことは驚くに値しません。なぜなら習近平国家主席が2017年10月18日に長い演説を行い、中国の「大勢力」としてのアイデンティティに何度も言及したからです。また、中国が軽蔑されていた時期は過ぎ去り、中国が文明を持つ世界勢力として再び立ち上がる時が来たと強調しました。中国は、第19回中国共産党会議で採られた決議により、大規模な飛躍に備えています。新たな時期には、繁栄のレベルが向上し、世界により開かれた、強力で豊かな国々と競い合う、さらにはその多くを抜く、地域的・世界的役割や影響力を高めた中国が現れる可能性があります。

トルコも欧米の同盟国であるアメリカやEUと様々な問題を経験する中、上海協力機構諸国との関係を発展させています。その関係で、中国が世界政治や経済に重きを置く政策を行っていることで、トルコと中国の協力プロジェクトが増える可能性があります。

欧米の同盟国との関係で様々な問題が起こる中、中国との経済、政治、軍事関係を強化すれば、それはトルコにとって良い選択肢となります。中国との関係を強化するためのトルコの努力は、台頭しつつある多極化の努力と調和する目的を持っています。トルコと中国の間の重大な問題は、中国に暮らすチュルク系のウイグル族です。中国は大国家として、またトルコとの発展する関係のもとで、ウイグル族への弾圧をもう緩和すべきです。中国がそうすれば、二国関係はさらに速く発展し、ウイグル族が二国関係で重要な役割を担うことができるでしょう。



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