「トルコ・ユーラシア協議事項」 第45回

最近行われた中国共産党の党大会により中国が新たな時代に入ったと言えます。私たちも今回、中国の新たな時代とトルコ・中国関係を分析します。

「トルコ・ユーラシア協議事項」 第45回

中国は、およそ14億人という世界最大の人口を抱える国です。中国を統治しているのは、9800人の党員を抱える世界最大の政治政党である中国共産党です。14億人の人口を持つこの大国は、唯一の政党により統治されており、あらゆる野党政党は現れては消えていきます。中国共産党は伝統的に5年ごとに党大会を開催しています。2017年10月18-24日に中国共産党第19回党大会が開催されました。習近平国家主席は、2300人の代表者の票により25人の共産党中央委員会で内部のライバルの数を減らし、味方の数を増やしました。習近平氏は、共産党の規制と憲法に、自分の名前を、体制の設立者・毛沢東の隣りに記させました。同時に2013年にカザフスタンで開かれた会議で提唱したプロジェクト「一帯一路」を党憲法に記させ、政権の基盤を固めました。こうして習近平氏の名前は、生前に中国の憲法に載ることになりました。

トルコと中国の国交は1971年に樹立されました。両国間の協力活動はどちらにとっても海外に開かれ始め、経済的・政治的に発展した1980年代から活発になりました。2010年に「戦略的協力」のレベルに達した両国関係は、ここ最近相互の上級訪問によっても急速に発展しています。

ここ数年で両国間の行き来は密が行われるようになりました。中国とトルコの政治家はお互いを頻繁に訪問しています。トルコのレジェプ・ターイプ・エルドアン大統領は、2017年5月に中国で開催された「一帯一路会議」に出席しました。トルコのメヴリュト・チャウショール外務大臣は、8月上旬にASEAN首脳会議の直前に中国を訪問しました。

トルコは今日、外交政策における選択肢を増やそうとしています。この点でトルコの指導者たちは中国との関係を発展させることを非常に重視しています。中国の指導者たちもトルコを中東の勢力の中心、そして「一帯一路」プロジェクトの関係でキーとなる地位にいる国とみなしています。トルコの関係者はトルコの「中央回廊」の取り組みが、中国の「一帯一路」プロジェクトと完全に適合していると述べています。なぜなら両国とも、昔ながらのシルクロードを活性化させる目的を持っているからです。トルコは中国の欧州市場へのアクセスルート上にあります。トルコが中国と欧州の市場を相互に結び付ける世界的供給の路線の結び目となっていることで、トルコは大きな利益を得るでしょう。

中国は、トルコにとってドイツの次、極東では最大の貿易相手です。中国は、2016年にトルコの輸出相手国の順位で19位におり、トルコの輸入相手国の順位では1位です。もちろんここで、両国の間の輸出入のバランスが悪いことも目につきます。2016年のデータによると、トルコの中国への輸出は23億2000万ドル(約3兆円)ですが、中国からの輸入は254億4000万ドル(約29兆円)となっています。この状況は、二国間の貿易におけるトルコの231億2000万ドル(約26兆円)の赤字に繋がっています。近い将来、この状況が改善されることで、両国関係はより良いレベルに達することができます。

今後の過程で中国がさらに大きな自信を持ち、確固とした外交政策を行っていくであろうことは驚くに値しません。なぜなら習近平氏は10月18日に行った演説で、中国の「大勢力」としてのアイデンティティに何度も言及したからです。また、中国が過小評価されていた日々は過去のものとなり、中国が文明を持つ世界勢力として再興する時が来たと強調しました。中国は、第19回共産党大会で採った決議により、大きな「跳躍」の準備をしています。新たな時代に、繁栄のレベルが高まり、世界により一層開かれ、力強く豊かな国と競い、さらにはその多くを追い抜き、地域的・世界的役割と影響を拡大した中国が現れるでしょう。

トルコも欧米の同盟国アメリカや欧州連合(EU)との間に様々な問題を抱える中、上海協力機構の加盟国との関係を発展させています。その繋がりで、中国が世界政治と経済にさらに重きを置く政策を行うことで、トルコと中国の協力プロジェクトが増える可能性があります。

欧米の同盟国との関係で様々な問題を抱える中、中国と経済関係、政治関係、軍事関係が強化すれば、それはトルコにとって好ましい選択肢となります。トルコの中国との関係を発展させるための努力は、多極化の時代に適応する目的を持っています。そしてこの状態は、トルコの世界政治における選択肢を拡大することへの望みを反映しています。中国とトルコの間の重大な問題は、中国に暮らすウイグル・トルコ族です。中国は、トルコとの関係が発展する中、もはやウイグル族への弾圧を緩和すべきです。中国がそうすれば、両国関係はさらに迅速に進展し、ウイグル族は両国の関係において重要な役割を担うことができるでしょう。

アタテュルク大学国際関係学部ジェミル・ドアチ・イペク博士の見解をお伝えしました。



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