「協議事項分析」 第24回

テロは、残念ながら、人類の歴史と同じほど古い病気として続いています。

「協議事項分析」 第24回

預言者アダムの息子カインが弟のアベルを殺害したことで始まったテロは、残念ながら今日まで存在し続け、情け容赦のない顔をむき出しにしています。

最初の人間の歴史と同じほど古いテロリズムは、時代によっては残念ながら人間の生活を虜にすることに成功しています。ヤルタ協定によって築かれた世界の秩序に対し、人々は1960年代から異議を唱えています。有名な1968年運動により欧米世界を影響下に置いた暴力の連鎖が、再び世界を支配しようとしています。

特にイスラム地域、アフリカ、南米に限られていたかのようにみえたテロは、今日グローバルな勢力地域をも、その脅威に晒すようになりました。

テロは、アジア、ヨーロッパ、南米、イスラム諸国で首脳レベルをも含む人間の命を奪い、支配勢力を築こうとしています。コンゴ共和国のパトリス・ルムンバ首相、チリのサルバドール・アジェンデ大統領、イタリアのアルド・モーロ首相、レバノンのラフィク・ハリリ首相の殺害は、その一部の例でしかありません。

最後に、今日の最も洗練された、最も危険なグローバルテロ組織であり、首謀者が今なおアメリカのペンシルベニア州に暮らしているフェトフッラー派テロ組織は、2016年7月15日にトルコの大統領の命を奪おうとしました。

「フェト」のメンバーのテロリストは、F16型戦闘機、軍用ヘリコプター、戦車、大砲を繰り出して、7月15日の夜に、人々の大多数の票によって選ばれたエルドアン大統領を誘拐し、殺害しようとしました。そしてトルコ国民は、何百人もの殉職者、何千人もの負傷者を出して、自分たちのリーダーを守りました。将校や将官の服を着たテロリストに対し、命を投げうって自分たちのリーダーを守りました。トルコがこのような狂気沙汰のテロ攻撃に晒されたのに、同盟国である欧米クラブは、残念ながらずっと沈黙を守ったのです。もちろんイギリス以外はです。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の後に「フェト」の将校に化けたテロリストの虐殺やクーデター企て未遂事件に対し最初に反発を表明したのは、トルコの唯一の同盟国イギリスでした。

おかしなことに、「フェト」のメンバーのテロリストが、戦闘機、戦車、大砲を繰り出してトルコ国民を殺害した夜に、後のトランプ大統領の陣営に加わったアメリカの元将校マイケル・フリン氏は彼らに称賛をもって挨拶したのです。

当時のアメリカのバラク・オバマ政権が行った発表では、オバマ政権はトルコ国民がこのテロリストらを打倒したことへの驚きを隠せなかったかのようでした。

北大西洋条約機構(NATO)は、最も誠実で最も強力な同盟国であるトルコでのこのテロ攻撃に対し、何日も経ってからやっと、小さな声を上げてその存在を示すことができた程度です。

トルコのエルドアン大統領は、「フェト」のメンバーのテロリストが自身を殺害しにかかる何年も前に、テロに対しはっきりと抵抗を見せ、全世界のリーダーにその抵抗に加わるよう呼びかけていました。

しかし、トルコも加盟している欧米クラブをはじめ、多くの強国はその声に耳を貸そうとはしませんでした。トルコで何千人もの将校、将官、警察官、兵士、一般人を殺害したテロリストらは、おかしなことに、トルコの同盟国である欧米諸国に避難しました。トルコの市民や兵士、警察官を殺害したテロリストは、トルコの同盟国であるNATO諸国で、今日もなお極めて快適な生活を続けているのです。

ベルリンをはじめ、欧州連合(EU)加盟国のすべての首都には、トルコで無実の人々を殺害し手を血に染めたテロリストらが暮らしています。しかし、一部のEU諸国はそれに飽き足らず、トルコでテロ活動を行い多くの人々の死を招いた、または殺害した一部のテロリストに、外交パスポートを与えているという多くのニュースがメディアに上っています。

EUが受け入れたこのテロの連鎖はいつか自身に還って来ることになると、エルドアン大統領が何度も言い聞かせたにもかかわらず、ヨーロッパのリーダーは誰一人としてそれを重視しませんでした。ヨーロッパの政治エリートが耳を傾けなかったこのテロの連鎖は、残念ながらその国々の国民をも、影響下に置きました。

最近では、パリ、ベルリン、ブリュッセル、ロンドンがこのテロの連鎖の犠牲になりました。明日はどの国の首都が狙われるのかと、誰もが大きな緊張を抱いています。この緊張は、集団が賢明な行動を取ることの妨害にもなっています。例えば、先日イタリアのトリノで行われたUEFAの試合の際に、根拠のない爆弾のうわさにより起こったパニックで、1500人以上の人々が大混乱に陥り、負傷しました。

これほど多くのテロの犠牲者を出したヨーロッパは、テロと距離を置くどころか、今なお他人に罪を被せているのです。例えば、350人のアメリカ人を殺害したテロ組織のリーダーが、アジア、アフリカ、南米の国に暮らしていたとしたら、アメリカの反応はどんなものになっていたでしょうか。なのに、同じ罪を犯したテロリストが、今日アメリカに住んでいるのです。またはベルギー最大の実業家をテロの目的で殺害した殺人犯がアフリカに逃亡していたら、その国は直ちに欧米の国々から占領されることにならないでしょうか?トルコ最大の実業家を殺害したテロリストは、20年間もベルギーに暮らしています。

アメリカ先導の国際治安支援部隊(ISAF)は、オサマ・ビンラディンを引き渡さなかったと言って、アフガニスタンに侵攻しなかったでしょうか?

それでは、何千人ものトルコ国民、老人、子ども、女性を殺害したテロリストが今日ベルリンに暮らしているのなら、その説明をつける必要があります。

「私のテロリストは良くて、あなたのテロリストは悪い」という考え方を、いつ捨てても、それは災厄を克服することになります。でなければ、全世界がその代償の痛みをさらにもっと味わうことになります。


キーワード: 協議事項分析

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